2019年12月13日金曜日

かってに予告編 ~ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団 名曲全集第152回

なにも、日本での「楽団のモチ代稼ぎ」というスタートにケチをつけたいわけでもなければ(諸説あります)、年中行事になってしまったことに批判的なのだよ、なんて強めの意志表示でも何でもなく、と前置きして。私には、年末に”第九”ことルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲交響曲第九番 ニ短調 Op.125 「合唱」を聴く習慣が、ない。たまに気が向いて録音を聴いたなら、その後はしばらく積極的に聴かないようにする、例年ならそのくらいの付き合い方をしている作品なのだ。なにせ扱いが難しい、ちゃんと聴いたら大変だし雑に聴くのは申し訳ない。

だが今年はそんなことを言っていられない。宗旨替えか、貴様ノンポリめ!…そんな罵倒を覚悟してでも(ないない)聴かねばならない、東京のオーケストラにポストを持つマエストロたちによる、期待せざるを得ない公演があるから、だ。過去にいくつもの演奏会で強い印象を残してくれたマエストロと楽団の顔合わせで、この作品を体験できる機会はそう多くない。こんな機会を前に、少しくらい日程が近いからなんだというのか。その最初の公演が、こちら。

●ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団 名曲全集第152回

2019年12月14日(日) 14:00開演

指揮:秋山和慶
ヴァイオリン:シャノン・リー(第7回仙台国際音楽コンクール第2位 ※最高位)
独唱:吉田珠代(ソプラノ) 中島郁子(メゾソプラノ) 宮里直樹(テノール) 伊藤貴之(バリトン)
合唱:東響コーラス(合唱指揮・冨平恭平)
管弦楽:東京交響楽団

ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第一番 ト短調 Op.26
ベートーヴェン:交響曲第九番 ニ短調 Op.125 「合唱」

秋山和慶と東京交響楽団の恒例イヴェント、「第九と四季」は昨年をもって終了した。だが今年も東響との第九は演奏される、それもミューザ川崎シンフォニーホールで。

この夏に、「フェスタサマーミューザKAWASAKI」の出張サマーミューザ@しんゆりで聴いたブラームスの第一番は、休館明け直後の「ミューザの日」で演奏されたサン・サーンスの抜粋は、秋山和慶の端正な造形を超える何かの一端を感じさせてくれたように、私は思っている。それが何なのか、きっと「名曲全集」でもう少し示されるのではないか。長年の結びつき、だけでは収まらない秋山と東響の現在、多くの方が体験してくれますように。

なお、この公演では前半にブルッフのヴァイオリン協奏曲第一番が演奏される。ソリストは第7回仙台国際音楽コンクール最高位のシャノン・リー、招かれてミューザの舞台に初登場だ。



この動画で彼女の演奏をまず聴いてみるのもいいだろう。選曲がちょっとコンサートの前に聴くには向かない気もするけれど。


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あと一回は、いわゆる第九を聴くのが決まっているのでその予告も書くことになります。どうもチケットは完売した模様なのですけれど。ではまた。

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