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2017年5月29日月曜日

佐藤琢磨、インディ500で優勝!!!

こんにちは。千葉です。

…まさかまたモータスポーツの記事を書く日が来ようとは。F1が有料放送/配信だけになってしまってテンションも下がった私としては「もう何かの機会がないとモティヴェーション湧かないよな」と感じていました。ですがこれは書かなくちゃいけない、これこそがその「何かの機会」です。

●Sato Wins 101st Running of the Indianapolis 500 presented by PennGrade Motor Oil

日本語だと専門雑誌などのチャンネルがいいんでしょうけど、まあ公式サイトをご覧くださいませ。佐藤琢磨、101回目のインディ500で勝ちました!!おめでとう!!!



レースデイのハイライトが公式から出ました。ぜひ。

もういっちょ公式情報で。


おめでとうおめでとう、もう言葉がないっす。



この会見の日本語記事は、オートスポーツWebでお読みいただけます。

※追記。インディ500のウィナーが特別な存在になることは知っていたつもりですが、ここまでか…と感じられるこの数日です。その模様は、彼が今年から所属しているアンドレッティ・オートスポーツのTwitterアカウントをフォローしておけばよーくわかりますので、ぜひ

さすがに鈴鹿のスクールから、とは言わないけど英国F3時代から情報ベースで追って、F1時代には鈴鹿でスパで応援してきたドライヴァが、インディカー・シリーズに参戦して一度は掴みかけた栄冠を、こうして現実につかむ瞬間が訪れるのは嬉しいものです。

今回のレースについては、ペンスキーのエリオ・カストロネベスとのタイトなバトルに勝利したことも大きいポイントです。最強チームに速さで勝利する、これを実現するためには今シーズンのアンドレッティ・オートスポーツへの移籍が絶対に必要だった。彼の胆力を見込んでくれたA.J.フォイトのもとでの経験ももちろん大きかったでしょう、でもBARホンダ以来の強いチームで走れる機会を、最初に訪れた最高の舞台で活かした佐藤琢磨に私から贈れるのは拍手と賞賛だけです。本当におめでとう。


嗚呼AJさん本当に有難うありがとう。

なお、細かいこともいろいろ書けるんですけど(最初のスティントから赤旗中断まではストリーミングで見てましたし、オーヴァルレースの楽しみ方はそれなりに知っているつもり)、長々と書いても興ざめにございましょう、説明もすごく大量にしなくちゃいけませんし。
いつかまたオーヴァルレースを日本で見られますように。

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そして佐藤琢磨以外の話もひとつ。
私がライヴ配信を見続けることをあきらめるきっかけとなった(眠るための言い訳、ともいいます)、ジェイ・ハワードとスコット・ディクソンのクラッシュですが。あれは、現在のシャシーでなければスコット・ディクソンの命を奪っていたクラッシュだと思います。
かつて大活躍したダン・ウェルドンのレース中の死を受けて「それまで以上により安全なシャシーを」と作り出されたDW12は、デビュー以来ドライヴァたちの命を守ってくれています。今回のクラッシュでまた、その思いを強くした私は、自分の自転車をDWと命名しました(ちっちゃい話ですみません)。

いやあ、こういうことも起きるものなのだ、という喜びを噛み締めつつこのあたりで。
ではまた、ごきげんよう。

※追記。インディカー・シリーズは、そのレースをフルサイズで公式配信してくれます。4時間以上の長丁場ではございますが、これで皆さんもその過酷さを体験できますよ!(笑)
冗談はさておいて、オーヴァルレースの楽しみ方を一つお教えしましょう。まず「追い抜きの仕掛けはワンアクションでは終わらない」ということを注意してみること、です。
超高速で巡行しているマシン同士で追い抜きを仕掛けるためのやり方はいろいろありますが、ロードコースでのそれのようにブレーキング勝負で前に出る、ようなものにはなりません。先行車両の動きを伺い、少しでも”理想的でない動き”をした後に訪れるだろうチャンスを見逃さず、可能な限りスリップストリームを利用してはじめて仕掛けることができるんです、このレースでは。だから佐藤琢磨の前の車の動きをちゃんと見ておくと”なぜ今のオーヴァテイクは成功したか”がわかるかな、と。
御託はこのへんで、皆さんも楽しんで!スタートユアエンジンズ!ですよ!




2013年12月31日火曜日

初詣ではただ快癒をお祈りします

こんにちは。千葉です。

今年はあまり回想とかするほどのものがないので、年末っぽい企画はありません。あしからず。

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それより何より、いま千葉が心配で仕方がないのがミハエル・シューマッハの事故とその後の容態です。心配すぎてほとんど言及ができなかったくらいには、心配です。

彼はですね、千葉高校生がル・マン中継でメルセデスの若手として名前を知って、千葉大学生が全日本F3000にスポット参戦して大活躍したのを仙台市民として知っていて、そしてのちに鈴鹿ではフェラーリでの最初の戴冠を目撃した、まさに同時代のチャンピオン様ですもの、これまでそれほど多くを書いてこなかったとしても思い入れ、かなりあります。ツッコミ甲斐があるミカとか同時期にいたからね、どうしてもより堅実に勝利を求める彼については書きにくかった、というのはあるかもしれない。そうね、勝てばよかろうなのだ!と見えてしまうところが嫌われたかもはしれないけど(実はそのくらい、リザルトほどの余裕は持てなかったのではないかと今は思う)、彼は間違いなく偉大なチャンピオンです。昨年までの参戦で晩節をどうこう言う方もいらっしゃるのでしょうね、でも一モータスポーツファンとしての尊敬はそんなことでは揺るぎもしませんよ。いやほんと。

今回の事故、第一報では「頭部外傷」とあったので、内出血が後で悪い方に効いてくる最悪のケースにはならないな、と思って安心していたのです。手術などについての報道も比較的安全側の見方で書かれていましたから、ああこれなら…と、後から笑い話にできる程度のものかと。いわゆる外傷、ケガの扱いで終わる話なのかな、と。
しかしその後要手術、昏睡状態などと事態は悪化していくように見えまして…というのが千葉の見たところのこの数日のニュースでした。今日の執刀したドクター会見によれば「二度目の手術も成功、改善方向だが予断は許さない」ということのようです。

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脳のダメージは後から来るんですね、そういえば。この数日、どうしても加藤大治郎を喪ったあの事故とその後のことが頭を過ってしまい、どうにも不安になるのを抑えられませぬ。二度目の手術が成功、とのことですが、それはすなわち経過を注視していく他ない状態だ、とも言えそうですし。
欧州では相当の扱いで報じられているらしいのですが、それに見合うレヴェルの、行き届いた医療処置が行われますよう、そして何よりその結果としてこの危地を彼が脱しますよう、新年には神頼みをしてこようと思います。

うーん、これ以上何も書けないので2013年こっちのブログは以上でおしまいです。新年がよりマシな年になりますように、そしてミハエルさんが回復しますように。では良いお年を。

2013年12月14日土曜日

「最終戦はさらに倍!」はムリ

こんにちは。千葉です。

映画の話、ちょっと待ってくださいね。書いてたらいろいろと気になっちゃって。今日は簡単な、別の話。

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◆F1:2014年から最終戦でポイント2倍

このニュースを見た時、さすがに目を疑いました。大橋巨泉かよ!(いや正しくは当時のクイズダービーの台本を書いた人、かもしれないのだけれど)

セバスティアン・フェテルとレッドブルは人々のあいまいな願望ではなく彼らの目標を次々と叶え、見事な連覇の真っ最中。ポールからスタートされてしまえば優勝争いの戦いはほぼなく、見どころはいつも二番手三番手争いになってしまう…

そうだね、エンタテインメントとしてはこの状況は残念だね、厳しいレギュレーションの中でも圧倒的な存在が出てきてしまい、結果としてパワーバランスが偏って安定してしまっている。必ず横綱が勝つわけではない、くらいの波乱なら力関係が番付として視覚化されている相撲でもあるのだし(笑)。

でもねえ。あたしが旧いのかもしれやせんが、粋を尽くした最高の戦いとしてのF1でそれを言っちゃあおしめえよ、ってなもんよおめえさん(さっきチラッと見た寅さんに影響された)。ましてや、その願望のためにレギュレーション、フォーミュラをいじるのではなくてゲームに勝利することの「価値」を変えてしまおうってのは如何にも拙い。最終戦までチャンピオン闘いが続いたよ!とは言えても、それに本当に価値があるのかと、見る側が問わないとでも思っているのかしらん。

このニュースを見て、さすがに「最終戦だけ~」というのは拙いと思ったので、千葉なりにいろいろとぼんやり考えてみたんですよ。たとえばコースごとに格付けをしてポイントの配分を変えるとか(最終戦だけいじることがおかしいので、ゴルフやテニスを見習って別格のレースをいくつか作ってみる、ような)、ポイントをレースのリザルト以外のところ、たとえばポールポジションやファステストラップでも付与するようなシステムにするとか。
でもねえ。ムリっすよね、コースの格付けはきっとプロモータが受け入れないし、ポールポジションやファステストでポイントを追加したらフェテルがさらに早く戴冠してしまうだろうし(笑)。

もう決定ということなので来シーズンには実施されてしまうのだろうけれど、これに対して反対するにはなにかいい手はないかしら。最終戦の話だけネットでは一切しないとかテレビは見ないとか、そういう消極的でネガティヴな手しか思いつかないのだけれど(笑)。

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それに対して。先日もポジティヴに評価したフォーミュラE。こっちのニュースはたいがいが明るいし、なかなか期待できそうに思えるんですよねえ…

◆アンドレッティ、フォーミュラEのマイアミ戦を主催

佐藤琢磨もスーパーアグリもそうなのだけれど、未知数のカテゴリにこうして現在のモータスポーツで活躍する人々が集まってくるこの雰囲気、ちょっとそれだけで期待してしまいます。

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なんでしょうね、自伝の前半はたいがい楽しくて後半は読むのが辛い、みたいな感じに似ているような気がしてきました。晩年の重さが見えてしまっているようなF1、「若さ」故に希望しか今は見えないフォーミュラE、ッて感じで。

もちろん、楽しく始まった若者たちのドラマは哀しい若造だからこその悲劇に終わるかもしれませんから、あくまでもこれは序章なのだと若干の保留をつけるのは忘れないようにしませんと、ね。でも、今は若さのほうが魅力的に見えてしまうなあ、と思う千葉でありましたよ、というお話でした。

では最後に一曲どうぞ、ナチュラルな声で千葉はけっこう好きなテノール、ジャンニ・ライモンディの歌う「Che gelida manina」、フォーミュラEは悲劇的な別れで終わらないといいのだけれど(笑)。




2013年12月1日日曜日

現代の「走る実験室」になる、かも!

こんにちは。千葉です。

さて通常モードっぽく書きますよ、さらっとね!(笑)

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◆テレビ朝日がフォーミュラEを全戦生中継 (AUTOSPORT Web)

「フォーミュラE」、ってのは耳慣れない単語ですがそれもそのはず、2014年9月からFIAの世界選手権がはじまる新しいレースです。公式サイト(英語)にリンクしておきますね。

モータスポーツ好きなら否応なく感じているだろうF1の行き詰まり感というかなんというか、見ている人ならば思うところもあるのではないでしょうか、多かれ少なかれ。もちろん、一定のレギュレーションの中で最適化に努めていく中でより「正解」に近いところが強いのはあたりまえのこと、そのためにより多くのリソースを使えるところが強いのも、そういうところにいる力あるドライヴァが勝つのも当然の帰結としか言いようがない。変数は「エンジンにシャシーのメカニズム、空気力学、タイヤについての」などなど、ある程度まではわかっている※、わけで。その帰結がチーム間格差の固定(この数年の下位チームの存在感の薄さ、危険な領域に来ていると思います)、

※概論と現実への落とし込みとの間にある隔絶については大づかみな話だからここではスルーします。たとえばエイドリアン・ニューイとほかのデザイナの違い、要素の解析だけで説明できるものでもありますまいし。

でもその当然のなりゆきが否応なくもたらす行き詰まり。FIAの側もその問題は認識している、だから定期的にレギュレーションを変えて戦力状況を変えようと試みる、わけで。まあ、まさかその行き詰まりを打破するのに微妙なライフのタイヤを求めるとは予想外でしたが…

それに対して。電気自動車によるレーシングには未知数の部分がある。いや、もしかすると先ほど挙げた要素のうち「エンジン」にあたる、いわゆるパワープラントの部分だけ、かもはしれないけれど(笑)。日常的なモビリティの水準では原発の事故以降扱いが微妙になってきた感も否めない電気自動車だけれど、その電力生成技術次第ではまだいける、かもしれないし。

…あの事故の直後にたしか、「ネックになるのは蓄電技術」云々書いたような気がするのだけれど、我が国は「そのネックで開発を進めてアドヴァンテージを掴んでしまえば」どうのこうの、とは考えないところのようですね。国の誇る先進的な技術ってなんなのかしら。

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余談はまあいいや、ともあれ、これからはじまるフォーミュラE、転戦するサーキットにマシンのイメージ(公式サイトで車両の写真はありますが、さすがに実車が出ているわけではないでしょう、だってレースなのだもの)、参加を決めたいくつかのチームしか、今はまだわかりません。
走ってみたら重そうで遅くてつまらないかもしれない、もしかするとモータ駆動特有の挙動が意外な見え方を演出してくれるかもしれない。その限定された未知数故に、過剰にも過少にも期待はできるのだけれど、千葉はあえて過剰に期待したいところです。F1から一般的な自動車、さらにその他のもの多くに用いられる内燃機関は優れたもので長年の積み重ねもある、でもそれ以外のオプションを探ることには意味がある、と思いますし。

だってだって。なんでもマーク・プレストンからの声がかりでSUPER AGURIが復活するそうですし!F1参戦していた当時、彼らをほんとうに応援していた者のひとりとしてこの流れだけでも相当にこみ上げるものがあるのだけれど、さらにフォーミュラEの開発ドライヴァのひとりに佐藤琢磨が選ばれたと来てはもう!なんですかこの夢の転生は。

その新しい夢を見せてくれそうなカテゴリがきちんとテレビ中継されることになる、という今回の発表は、それはとってもうれしいなって(再放送でまた何かの熱が戻っている)。テレビ朝日のモータスポーツと言ったらその昔F1に出会う前の千葉にル・マン24時間耐久レースを生放送で見せてくれた大恩あるものですから、今度のこれもまた別の誰かの、何かへの出会いにつながっていくものになったらそれはまたそれで嬉しいことですし。

2014年9月まで、ぼんやりと期待しよう!とあまり大きくは煽らずに(笑)ひとまずはこれにて。ではまた。