こんにちは。千葉です。
先日、私からは高崎公演のレヴューをお届けした笈田ヨシ演出の「蝶々夫人」は大好評裏に19日に終演しました。
で、その翌日、中央大学駿河台記念館で行われた講演会に参加してきましたので、そのレポートを寄稿しています。
●「蝶々夫人」論、演技・演出論の”ノート”———中央大学人文科学研究所主催公開講演会「演出家・笈田ヨシ、《蝶々夫人》を語る」
タイトルにも”ノート”と入れていただきましたとおり、あえて全文書き起こしはしていません(やる気がないとかではなく、公式な記録はきっと主催の側でされるかと思いまして。本当ですよ!何ですかその疑いの目は)。ノートとしたのは、ここでは千葉の理解の程度までしか笈田さんの楽しいお話をお伝えできていないという残念な自覚あればこそですけれど、可能な限り話題を拾うよう努めました。先日の「蝶々夫人」をご覧になった方はもちろん、演劇の人として笈田ヨシをよくご存じの方にもお楽しみいただければ幸いです。事実誤認などございましたらこちらでもツイッターでもなんでも構いませんのでご指摘ください。
この日、森岡実穂さんからはペーター・コンヴィチュニーの仕事ぶりとの共通点の指摘がありましたが、私は自分の領分からジョナサン・ノットがよく言及する「即興性」と、笈田さんの言及する”「ふっくら」とした、人間が関係しあっている舞台”の共通性のことを講演を楽しく伺いながら考えていました。舞台上の自由が広義のライヴが生きたものとして共有されるための条件のひとつ、なのかな、とかなんとか。
ともあれ、ぜひご覧くださいませ、あの素敵な舞台を振り返る一助とでもなりましたら幸いであります。
<参考>イェーテボリ歌劇場での上演に先駆けた笈田ヨシのコメント(英語)
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なお。私、著名な方と一緒にお写真を撮る趣味はないもので(何より横でにやけている自分を見るのが厭)この日もお願いしませんでしたが、スズキを好演された鳥木弥生さんがこの日来場されていて(笈田さんも何度となく話を振る)、直接高崎の公演についてお話できたのは予想外の嬉しいことでありました。
鳥木弥生さんが演じたスズキに関連して過去の記事には入れにくかったことを申しますなら、私個人は”スズキが終盤蝶々さんを一人にしたがらない場面”で(これ洋画でよく見るあれだ!)と感じてゾクゾクしました。どういうことかと云いますと、ですね…
こういう瞬間があることで、作品の見え方そのものが変わってくるような気がするんですよ(小学生の感想文並)。いや違うな。
ある出来事が特別のものとして見えたその瞬間に舞台が変容し、作品がまた別の相貌を示し始める特権的な経験において、我々はまた作品を新たに生き直すのである(批評家的な表現)。という照れ隠しでした(とてもわかりにくいYO!)。
なお、鳥木さんはこのあと横須賀でもスズキを(小ホール公演なので残席かなり僅少とのこと/3月12日)、そして立川ではカルメンを演じられる(3月19日)とのこと(それ以降の予定は鳥木さんのブログでどうぞ)。
ではご案内はこれにて、ごきげんよう。
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