2019年11月22日金曜日

かってに予告編 ~東京フィルハーモニー交響楽団 2019シーズン・11月定期演奏会

●東京フィルハーモニー交響楽団 2019シーズン・11月定期演奏会

2019年11月
  22日(金) 19:00開演 会場:東京オペラシティコンサートホール
  23日(土・祝) 15:00開演 会場:Bunkamuraオーチャードホール

指揮:ケンショウ・ワタナベ
ピアノ:舘野泉
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調
マーラー:交響曲第一番 ニ長調

東京フィルハーモニー交響楽団は、今年の前半に交響曲第八番から「大地の歌」、そして第九番とマーラー晩年の傑作群を演奏してきた。それもバッティストーニがオペラ的性格の強い第八を演奏し、精緻な管弦楽法が魅力的な歌曲集でもある「大地の歌」はオペラにも新しい作品にも強い沼尻竜典が取り上げた。そしてマーラーの遺した最高の作品と言ってもいいだろう第九をチョン・ミョンフンが凄絶な演奏をしてくれたのは忘れがたいところだ。
チクルスとして特別な機会を作ったわけでもないのにこれらの作品が充実した演奏で披露された後、マーラーを取り上げるのはなかなか度胸のいるところだろう。そこで誰が次にマーラーを、どの作品を取り上げるのか。ひそかに私が注目していた「東京フィルの次なるマーラー」が、この週末演奏される。なにも”恐れを知らぬ若者”を登場させようと誰かが企んだわけではないだろうけれど、指揮は1987年生まれのケンショウ・ワタナベ、選曲は一度最晩年まで進んだ「東京フィルのマーラー」をまたスタートラインに戻すように、交響曲第一番だ。若い世代の指揮者により奏でられる、作曲家若き日の交響曲に期待しよう。

まだ私も実演で聴いたことがないケンショウ・ワタナベについては、アシスタントコンダクターを昨シーズンまで務めたフィラデルフィア管弦楽団がこんな動画で送り出している。こんなに愛された若きマエストロが、世界への雄飛にあたってまずは東京フィルに登場する、そんな流れがちょっといい。



なお、最近ハンス・ロット作品がなぜか連続して取り上げられた後、ということでも今回の演奏会は注目だろう。

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さて、前半に置かれたラヴェルの左手のためのピアノ協奏曲だが。
ヴィトゲンシュタインの委嘱による左手のためのピアノ作品の中でももっとも演奏される、なにより充実した作品を、現在ヴィトゲンシュタインに負けず劣らず積極的な委嘱・演奏活動で左手のためのピアノ作品を広めている舘野泉が演奏する。これ以上の説明は無用だろう。こちらも好演を期待する。

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