こんにちは。千葉です。
先日のプーランクからオネゲルにつながった話の続き、もうちょっとお待ちください、日々書いてますので。いつもよりずっと真面目に。
今日は、千葉には珍しくネットラジオの番組紹介です。ネットラジオといっても生放送ではなく、既にオンデマンドで聴けるようになっているもののお話。
えっと、千葉が好きな指揮者の一人であるエサ・ペッカ・サロネンの新譜、皆さんもうチェックされましたか?ついに、という感じでショスタコーヴィチの交響曲が登場ですよ、それも第四番!やったあ!!
え?ジャケットが気になる?その話はまた後で(笑)。
ついに、と言いましたのは、これまでサロネンはショスタコーヴィチの協奏曲の録音はあったのだけれど、交響曲には手を付けていなかったんです。
ピアノ協奏曲にヴァイオリン協奏曲の第一番。どちらもいいんですが、しかし協奏曲録音は独奏者のもの、という感じがしてしまう、せめて併録が交響曲だったら良かったのに(無理を言ってます、ピアノは時間きに無理だし、ヴァイオリンのほうはコンセプトアルバムですからね…)
コンサートでは取り上げてるんですよ、サロネンは。ベルリン・フィルと第二番(!)を演奏していたりして。プロパガンダ作品扱いされやすいこの曲が、不思議に柔らかい感触で聴けたのが印象的でした。
とは言え、いきなり第二番から取り上げられても困るので(笑)。早く交響曲録音しないかな、聴きたいな、と思っていたところに昨年の12月にショスタコーヴィチ未完のオペラ「オランゴ」と交響曲第四番を演奏する、という情報をツイッターで知り、「きっと録音するだろう!」と決めつけて待っていた甲斐がありました。怠け者ですみません!
そんなわけで、今日はこちらのリンク先、KUSCで現在、オンデマンドでその演奏が聴けるのですよ、というご案内です※。マクバーニーがオーケストレーションした「オランゴ」のプロローグの初演、そして交響曲第四番からなるコンサートがおそらくは一週間かな?聴けます。特にアレもないみたいなので、ああやってこうやればごにょごにょ。「オランゴ」のプロローグが約40分、交響曲は約一時間ですから、じっっっくりお楽しみいただけます。ちなみにCDの方も二枚組です。うむ。
「オランゴ」のストーリィはラジオで繰り返し「Sci-Fi」と言われているとおり、ある種のSFです。遺伝子交配により作られた人間とオランウータンのハーフが「オランゴ」、CDのジャケットがまさにその
「彼」ですね(笑)。その彼を巡るドラマということのようなんですけど、基本喜劇のトーンで作られているのかな、と一聴したところでは感じております。1932年の作品ということで、時期的に近い「ムツェンスク郡のマクベス夫人」にも似た雰囲気の曲があったり、マクバーニーがおそらくはショスタコーヴィチのバレエ等を参照したと思えるオーケストレーションを施したようなので、初めて聴くのになにか馴染めてしまう、不思議なテイストがあるかと。
交響曲の方は、先日「メーデー」の件で少し書いたような「ポスト冷戦期のショスタコーヴィチ」ではなくて、「21世紀のショスタコーヴィチ」になっている、かもしれません。ショスタコーヴィチなのにそうくるか、と思わせられることも何度となくありましたよ。
とは言いながら、ネットラジオの限界故音響的には判断できかねるところもあり、できればCDで確認してから詳しく書きたいと思います。
ということで簡単な感想と新譜紹介、でした。ではまた。
※5/20より、次の公演が配信されています。意外な感触が独特なショスタコーヴィチかなと思われますので、ぜひCDでどうぞ!
0 件のコメント:
コメントを投稿