こんにちは。千葉です。
まあ、ポーズになる以外のオチはありえない。そう思ってはいましたから今さら落胆も何もありませんが、わが首相の言葉の扱いの酷さには辟易しきり、であります。あ、こっちではこういうのやめるんだった(ワザ、ワザ)。
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今日はドビュッシー150回目のお誕生日だとか。クラシック音楽に深入りするきっかけとなった作曲家の記念日とあらば無視もできませぬ、ちょっとばかし書いておきましょうか。
と思ったけど、そういう話はこのブログの本館のさらに前身、業務ブログだった頃の初々しい奴がかろうじてサルベージ※されてるんですよねえ(リンク先参照)。
※インターネット・アーカイヴというサイトでいつでも復元できるなぁ、中身がある奴だけでも拾ってこようかなとか考えてるうちにほとんど見つけられなくなりまして。まあ、今の自分からみればいささか綺麗事感は否めず、消えものとなるのもそれはそれでありかな、と思えなくもない。いやはや。
仕方ない、当時のよそいき風では書きにくかったところだけでも書いておきますか(笑)。
千葉は世界遺産町(笑)の出身です。観光地としては当時から相応に栄えてたと思いますが、そうは言っても人口一万にも満たない程度の田舎町。そこでクラシック音楽に接する機会なんてそんなに多くはありませんで。覚えている最初に興味を持ったクラシック音楽はラヴェルのボレロ(ホンダのテレビCM経由)、そこからベートーヴェンやブラームスに至るには何年もの時間がかかるわけです。マーラーやショスタコーヴィチにたどり着くまで、だと十年単位かな(笑)。
その距離を作りもし、今もクラシック音楽を主に聴くに至るきっかけとなったのは中学校で始めた吹奏楽。その頃のコンクールでの流行が、ドビュッシーの管弦楽のための三つの交響的素描「海」の編曲版による演奏だったんです。中学一年生の秋に、隣の市の(というか、地元の町にはない)楽器店で吹奏楽コンクールのレコードを買いましたが、これが見事なまでにこの曲ばっかりで。ものによっては半分くらいがこの曲だったりしたんじゃないかなあ…
最初に聴いたのはたぶんコンクール特集のNHK-FM、「ブラスの響き」のエアチェックだったと思います。その流行の曲(笑)を実際聴いてみるといいんですよ、とっても。と言いながら、何がいいと感じたのか、当時の感触はもう思い出せないけど(笑)。素朴な当時の感想を言語化するには自分は聴き方が変わりすぎもうした。こういうのはフィクションとしてなら書けるのかなあ…
さて話を戻して。吹奏楽版でも十分に気に入った、でもこれってオーケストラの曲なんですよね、「本物」はどんな感じなの?とは思っても田舎でお小遣い生活の中学生が簡単にレコードを買えるわけじゃない。それに何がいいのかわかりませんしねえ。
これも余談になるけれど、千葉にも抜き難く「決定版志向」、あると思います。どうせなら良いものから知りたいわかりたい。でもこれって、貧乏性の贅沢志向というか、一点豪華主義的な余裕のない楽しみ方なんですよね。後になって、いろいろな盤を取っ替えひっかえ聴くようになってから気づくことなのだけれど。
何が良いのか知らないし、であれば基準もないから良し悪しなんて判断できないし、それなのに最高の物をまず知りたいと願う。まあ、悪いことではないしついそう思ってしまいがちですけれど、そもそものところで考えると無理のある願望なんだなあ、とか思う最近の千葉であります。だからこそ紹介が大事、とか思うよりむしろ「出会っちゃったそれを、その出会いを大事にしなよ」と思うのだけれど、そういう話もまた別途かな(笑)。
そこで聴くことになるオーケストラ版の、本物のドビュッシーの「海」は、ピエール・ブーレーズ指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団のもの。何度も再販されているので、興味のある方は入手しやすくて廉価な奴をぜひ。例えばこれとか。
この辺の「再販で安くなっていく海外盤、再販なのに価格帯を守ろうとあの手この手を繰り出す日本盤」の話も少ししたいところです。いつも書きかけては長くなってやめてるお題ですね(苦笑)。
この演奏、テープに落として繰り返し聴きました、それに後にCDになってからも買い、組物になっては買い。「ブーレーズが指揮する海をコンサートで聴いてみたい!」というのはオーケストラの実演ひとつさえ聴いていなかった頃の夢の一つでした。後に1995年の「ブーレーズ・フェスティヴァル」にて、ロンドン交響楽団との演奏という形でその夢は叶うのですけれど。その頃の自分の耳も、明らかに今とは違う初々しいもの。だって、初サントリーホールで最寄りとされる駅で降りては見たもののそこから会場への行き方がわからなくて、チケットに記載されていた電話番号に問合せちゃったような時の話ですもん(笑)。あのときけっこう公共放送様は音声映像などなど収録されていたように思うのだけれど、それらは再び日の目を見るのかしらね…
また話が逸れました。っていうか、長すぎるのでこの話続きます。ではひとまずはここまで。ごきげんよう。
この話の流れだと無視できないブーレーズ新盤も大好きですが、意味合いが違うんですよねえ、自分にとっての。1995年当時の千葉が間違いなく尊敬していた指揮者による一連の録音、その意味合いも考えておきたいのですが、これまたなかなか難しい。マエストロの次なる来日はもう希望しませんから、ご健康でいらしてくださいませ、とのみ。
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