2019年7月28日日曜日

かってに予告篇 〜フェスタサマーミューザKAWASAKI2019 Day3

●東京都交響楽団

2019年7月29日(月) 19:00開演

指揮:アラン・ギルバート
管弦楽:東京都交響楽団

ヴォルフ:イタリア風セレナーデ(管弦楽版)
レスピーギ:
  リュートのための古風な舞曲とアリア 第三組曲
  交響詩「ローマの噴水」
  交響詩「ローマの松」

フェスタも三日目は平日とあって、夜公演のオーケストラ・コンサートが開催される。東京都交響楽団が首席客演指揮者のアラン・ギルバートとミューザに登場するのは…、と書きかけて調べてみました。アラン・ギルバート自身のミューザへの登場が初めて、ということです(こちらのメッセージも参照ください)。来日が定期的に行われるニューヨーク・フィルハーモニック、NDRエルプフィルハーモニーでの活躍がありながらタイミングが合わなかったのでしょう。これでまた素晴らしいマエストロがこのホールを知ってくれるわけで、ホールそのもののファンとしては喜ばしい限り。また、エルプフィルハーモニーはミューザ川崎シンフォニーホールとも似た雰囲気のホールですから(設計者が一緒)、演奏後の感想が聴いてみたいもの。どなたかお願いします(ひと頼み)。



その初登場に用意されたプログラムは、都響のイメージとはちょっと異なるイタリアン・プログラムだ。前半にヴォルフの数少ない大編成作品(といっても弦楽合奏)、そしてレスピーギの擬古典作品を、後半には同じレスピーギの大編成交響詩と、前・後半でコントラストの効いた良いプログラムだ。
今年、とあえて前置きして注目したいのはやはり後半の交響詩だろう。大編成の管弦楽にオルガンが加わるこれらの作品で、改修の目玉「パイプオルガンの整音作業」の成果が確認できるのだから、これは聴き逃がすわけにはいかない。「ミューザの日」ウェルカムコンサート(7/1)、MUZAランチタイム&ナイトコンサート60(7/3)で聴いた印象を申し上げるなら、より明るい音色でかつ音のレスポンスが良くなったように感じられたので、この作品ではオーケストラと相まって輝かしいサウンドを楽しめるはずだ。都響の実力は誰もが知るところなのだから、いくら期待しておいてもいいだろう。

そしてもう一つのポイントとして、前半の選曲についてもコメントしておきたい。ヴァイオリニストの両親のもとに生まれ、自身ヴァイオリニストとしてキャリアを始めたアランが、このホールに弦楽合奏を持ってくることで、彼が都響とともに作り上げたい弦のサウンドが明示されることになるのでは、と私は予想しているのだ。アラン・(タケシ・)ギルバートと都響の目指す音がミューザ川崎シンフォニーホールに現前する、そんな機会になる。私はそう期待している。

なお、この日から若手演奏家支援事業2019「ミニコンサート」がスタートする。昼の12:10から、市民交流室で開催される無料コンサートにはオーディションで選ばれた若手たちが連日登場してくれるので、お昼に時間が作れる方はこちらも検討されてはいかがだろうか。
そうそう、ミニコンサート最終日となる8/7にはピアノの小倉美春がリゲティ作品を披露するとのこと。この二週間でリゲティに俄然興味が湧いているミューザ川崎シンフォニーホールの聴衆のひとりとして(週末はリゲティ、でしたからね)、おおいに気になっている。

0 件のコメント:

コメントを投稿