2019年7月30日火曜日

かってに予告篇 〜フェスタサマーミューザKAWASAKI2019 Day5

●読売日本交響楽団

2019年7月31日(水) 19:00開演

指揮:井上道義
管弦楽:読売日本交響楽団

ブルックナー:交響曲第八番 ハ短調 (ノヴァーク版第二稿 1890年版)

サマーミューザも好天の中(と空元気で言っておこう)、五日めを迎える。東響、新日本フィル、都響、神奈川フィルに続いてこの日は読売日本交響楽団が登場する。指揮は最近共演を重ねる井上道義だ。

井上道義が読響とお祭りに登場するにあたって用意するプログラムは何なのか?大いに気になるその答えは、「ブルックナーの第八番、一曲のみ」というものだった。ショスタコーヴィチに注力し、マーラーを得意とし、邦人作品を積極的に取り上げ…そんなイメージがあるものだから、この選曲はちょっとした驚きをもたらした。交響曲第八番はブルックナーの交響曲の中でも最大規模の重厚な作品で、サマーミューザがいくら進化を遂げていても取り上げられるイメージがなかったこともある。

だがしかし冷静に振り返れば、井上はあのチェリビダッケに師事した人物だ。そして近年は鎌倉で、京都で大阪でブルックナー演奏を披露してきている(第八番は京都市響との録音もある)。この曲を鎌倉でN響と演奏する前のコメント(2016年)、そして今回の演奏を前に語ってくれた内容がそれぞれリンク先で読めるので、興味がある方はぜひご一読の上ミューザ川崎シンフォニーホールに来場していただければ、より今回の演奏を受け取れることだろう。

井上道義といえばその独特の語り口も大きな魅力だ。この作品への思いの大きさもあってテキストだけでも十分にその思いは伝わってくるのだが、どうせなら彼の声と、魅力的な表情ごとお届けしたいとミューザ川崎シンフォニーホールも思われたのだろう。今回、こうしてコメント動画を公開してくれた。すでにチケットを用意された方もまだ来場を迷っている人もぜひご覧あれ。これを見れば、来場を決めた方は更に期待が高まり、迷っている方は力強く背中を押されるだろうこと確実ですので。だって、この語りは開演前のプレトークでも披露されるのだから、会場できちんと聞きたいじゃあありませんか。




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ある公演の紹介に、国内の他団体の演奏を紹介するのは掟破りかもしれない、とは思うのだけれど、フェスタサマーミューザで連日違う団体がミューザ川崎シンフォニーホールに登場している今だけ、不躾をご容赦いただきたい。
7/29にアラン・ギルバートとサマーミューザに登場した東京都交響楽団が3月の演奏会で披露した同曲を公式チャンネルで全曲配信してくれているので、ぜひこの機会に視聴されてはいかがだろう。


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