こんにちは。千葉です。
また感覚が開いてしまいました、なんとか向こうは更新しているのですが…いちおうはまともなことを書こうと思うと手が進まないというのはあれですね、かなりマズイですね、えへへへへ(軽すぎる反省)。
後ろを向いていてもしかたがないのでサクサク本題へ行きましょう。
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今日はエーリヒ・ラインスドルフの命日だとのこと。1912年2月4日生まれで1993年9月11日生まれ、ということはホブズボームの言うところの第一次大戦で始まり冷戦の終了で終わる「短い20世紀」をほぼ丸々生きた格好ですね、ふむふむ。
だからというわけではないのでしょうが、残された録音を聴く限りでは実にモダンな演奏が今聴いてもあまり古さを感じさせないのがいいです。実に。この盤はちゃんと紹介しておきたいな、と以前から思っているのがこちら。
交響曲が全集でないのはほんとうに残念ですが(第一、四、七番が収められてない…)、彼がボストン交響楽団と残したプロコフィエフ録音全六枚、最近リマスタされてお安くなってリリースされてます。交響曲が四曲、ピアノ協奏曲はジョン・ブラウニングの独奏による全集、加えてフリードマンとパールマン独奏のヴァイオリン協奏曲、そしてバレエ音楽「ロメオとジュリエット」抜粋に「キージェ中尉」組曲が収められてます。
これはねえ、演奏の水準だけで見れば東のロジェストヴェンスキー盤とタメを張れる西側の番長なんじゃないかなあ…と思えるものなんです。実にモダンな、切れ味が素敵な演奏なのでもっと聴かれるといいなって思うわけですよ。
交響曲のうち比較的知られた第一、第七番がないのは惜しい、またある意味でプロコフィエフの活動の頂点をなしている第四番がないのも実に惜しい。原典版を取るのかそれとも改訂版を取るのか、など見所の多い曲だけになお惜しい。もったいない。しかしそれでも、このボックスに収められた一枚目、交響曲第二番と第六番を聴くためだけにでも、ぜひ聴いていただきたく思うほど、充実した演奏が収められてます。ほら、最近のボックスって昔のフルプライス盤よりお安いじゃあありませんか、騙されたと思っておひとつ、どうすか?(笑)
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他にも彼の録音は手元にあるので、もう少し聴き込んで紹介したいと思います。千葉はいわゆる「新即物主義」扱いされて結果軽んじられた感がなくもない20世紀の演奏家の皆さんに、大いに敬意を抱くものでありますゆえ。
最近ようやくスコアを手に入れて学習中のブリテンの大作「戦争レクイエム」は彼が合衆国初演をしているんですよね。そしてその映像が残されている、という僥倖。
こちらはその大作の終結部だけですが、YouTubeでご覧いただけます。個人的には、この曲ならではの仕掛けが生きる部分を見せてほしいなあ、なんて思うところだけどそれは買ってみなさい!ということですねわかりましたごめんなさい。
なんとなく買うタイミングを逸し続けているこの盤、そろそろ買いどきかなあ…舞台上の配置とか、映像で見たほうが理解しやすいことも多いんですよね、この作品。
1962年5月30日に初演された作品を、その約一年後の1963年7月27日に合衆国初演したタングルウッド音楽祭での演奏会を収録したものです。20世紀中盤の新作初演に対するこのあたりのスピード感に感心させられること、多いですね。その辺りの観点から再評価されるべきマエストロ、多いと思うんですよ、同じくアメリカ亡命組でオーマンディとかオーマンディとか。まあその話はまた別途。
彼の録音はまだそれほど聴き込めていないけれど、独特の険のようなものがなかなか、魅力的なのでまた機会を見つけて紹介しますね。それこそ、マーラーは前に取り上げたんだったかな…
とりあえず今日はこんなところで。ではまた。
Erich Leinsdorf/Mahler: Symphony No.1; R.Strauss Till Eulenspiegels lustige Streiche [ICAD5051]
あれ知らぬ間に、という感じですがこんな映像も出ていたのですね。むむむ。
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