2012年4月16日月曜日

これは、もしかして…

こんにちは。千葉です。

ちょっと思いついちゃった酷い話(笑)を書き始めたら止まらないので、その話より先に今日届いた、昔の録音の話を。

先日アンドレ・クリュイタンスの話をしたことを伏線だ、とは申しませんけれど。今年はですね、フランス音楽をちゃんと聴こうかなって考えているうちにもう4月も半ばになってしまいました。この数年はマーラーに注力してきましたから、ちょっと違う方向にも目を向けたいな、という思いもありまして。
さっさと言挙げしておけば、いささかの義務感でもう少しちゃんと取り組めただろうに…と反省しきりであります。フランス音楽を、千葉はクラシック音楽をちゃんと聴くようになった入り口としてラヴェルやドビュッシー、そしてその同時代音楽を中心に聴いてきたもので、そこからの拡がりのなさをなんとかしようと考えているので、いささか腰が重くなっているのです。課題や勉強は先にやれとあれほど言っているのに…(夏休み最後の週に頑張る派、あとはギリギリまで手を止めなければなんとかなるだろう系)

その思いもあって、かつてまじめに聴きこんだオネゲルの交響曲についての一連の記事が旧館にあるわけだけれど、それはどちらかと言えば20世紀音楽サイドからの興味も非常に強かった。また、そこで明確に課題として意識されたのは歌もの、特に歌曲にオペラ。バレエ・リュッス界隈からフランス音楽に親しむようになると、ついバレエ音楽や管弦楽曲でフランス音楽を捉えてしまうのだけれど、アカデミーやサロンではピアノ曲に室内楽曲や歌曲が、そして大衆的人気ではオペラが欠かせなかったはず。ちゃんと考えれば悪評高いローマ賞が20世紀に入っても管弦楽伴奏によるカンタータで作曲家を評価していたことなんかからも気づけたはずなのに。不覚。




ドビュッシーのローマ賞受賞作、カンタータ「放蕩息子」はこの盤で、クリュイタンスの指揮で聴けますが、いささか退屈の感は否めない。賞をとったからどうとか、正典の側にあるからどう、という問題ではない、とは思います。しかしだからといってそういう面を知らないままでいい、ワケがない。少なくともフランス音楽に興味があるのだから。今のままだと千葉にとってのフランス音楽史は古くはラモー、そして時代が飛んでベルリオーズ、そして何人かの作曲家をチラ見してもう20世紀になってしまう。それはさすがに薄っぺらいし、自分でも残念にすぎる。

なので、今年はフランス音楽、とか考えているわけです、フランス語という高くて厚い障壁は以前と変わらずあるけど、それでも、と思うくらいには積極的に。その一環として買ってみたのがこの盤。




オッフェンバックという作曲家、自分なりにちゃんと捉えておきたいなと以前から思っているのです。随分前にミンコフスキによる録音を聴いて、先入観はぐらついていたのにそのまま放置してきたのが、なんとも…ですが。最近は少しづつ、「ホフマン物語」を軸に近づけてきたような、気がしているのですが。

この盤は1955年12月3日の、メトロポリタン・オペラの実況録音盤。拍手や舞台ノイズが入っているとこういう言い方にしたくなりますね(笑)。指揮は千葉が大好きなピエール・モントゥー、キャストその他はリンク先で御覧くださいませ


で、ですね。まだ届いて一度通して聴いただけ、なのですが。これって、もしかして圧倒的名演という奴なのでは?遍歴される三人のヒロインとの物語はそれぞれに美しく描かれているし、舞台の空気がよく伝わる録音も時代を考えれば十分すぎるものに思えますし。細かいことはいずれまた書きますが、先ほどリンクしたHMVでもマルチバイ価格1,200円、Amazonのマーケットプレイスなら送料入れても1,000円程度で手に入ってしまうのですけれど、それが申し訳なくなるくらいの演奏であるように、先ほど聴き終えて今感じております。アントニアの物語の終わり、あれはなんなんだろう…

本当に聴いただけ、の状態でまともな紹介はできないんですが、このオペラが好きで、でもまだこの演奏は聴いていないな、という方、ぜひ。絶対に損はしません、それは一度聴けばわかりますもの。

あとでいろいろ調べたり、クリュイタンスの盤と聴き比べたりしてみるといたしましょう…いやはや、こういう発見から得るべき教訓は「興味は広く持っておけ」というところでしょうか。とりあえずきょうはここまで。では。




実は聴き終わってすぐ図書館に行ってこれを借りてきました(笑)。そうそう、そういえば版の問題がなかなか複雑な曲なんですよね、「ホフマン物語」。勉強べんきょう…

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